3月18日、石垣市の自治基本条例審議会が答申を出した。これは石垣市自治基本条例43条が「市は、5年を超えない期間ごとの見直し」を定めていることより、同条に基づき審議会が設置され、諮問がされ、審議会が答申をしたものである(前回は2015年度)。この審議会の構成員に石垣の住民投票を求める裁判の市側の弁護士がいる一方で、審議員公募に立候補した住民投票を求めている市民が落選するなど審議会の客観性・公正性が問われていた。
当初懸念されていた自治基本条例の廃止については、多くの市民の意見により阻止できたものとして評価する声があるが、今回の答申は、自治基本条例の廃止と同程度に骨抜きにしたものであることを認識することが重要であると考える。
なぜならば、今回の答申の背景には、極右活動家として知られる村田春樹氏の講演が2019年11月5日に石垣市であり、同氏が主張していたこと、https://yaeyama-nippo.co.jp/archives/9596 これに同調する市議会与党議員の発言などとそっくりであるように、その排外主義的思想が今回の答申のポイントなのである。
それぐらい酷い答申であり、石垣島出身の筆者としては、とても恥ずかしく情けない限りである。なぜなら、この答申の最大の目的は①「外国人を市民から排除すること」、②「住民投票条項を骨抜きにすること」だからである。
以下、その問題点を簡潔に述べたい。