普天間の危険性除去
それでは、普天間の危険性の問題にいかに対処すべきであろうか。そもそも、なぜ「危険」なのか。それは人口密集地で米軍機が日本の国内法を無視して傍若無人に飛び回るからである。この点について本土政府は地位協定を背景に、「米軍の運用に支障を来たさないように」との論理を主張するが、これは軍事による人権侵害を“公認”したものに他ならなず、強権国家の論理に繋がるものである。さらに何より、ガザの地獄絵は軍事の名による人権蹂躙の行き着く先を如実に示している。この悲劇的な事態は、軍事による人権侵害が断じて許されてはならないことを教えている。とすれば、当面する普天間問題の「唯一の解決策」は、米軍への国内法の適用に踏み込むことである。
長く地位協定の改定が議論されてきたが、PFAS汚染が放置されている問題も含め、今や地位協定は「人権侵害協定」そのものである、という本質規定を最大の焦点として掲げるべきである。
【本稿は2月11日付琉球新報記事を加筆修正しました】