問われる「辺野古」の存在意義

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米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事を防衛省が11月1日、再開した。

沖縄県による辺野古埋め立て承認撤回の執行停止を国土交通省に申し立て、認められていた。

「普天間の危険性除去の早期実現が困難になり、日米同盟関係に悪影響を及ぼしかねない」(石井啓一国交相)からだという。しかし、政府が辺野古埋め立てに着工してから初めてとなった9月の県知事選で「辺野古に新しい基地を造らせない」と訴えた玉城デニー知事が当選したことは、政府が工事を進めても止めることをあきらめない民意を示している。県民に歓迎されない基地の新設は、むしろ日米同盟の抑止力を損ねる。安倍政権には、玉城新県政と一から対話する姿勢と共に、県民が求める日米安保のあり方に対する全国的な議論の喚起を求めたい。

疑問だらけの答弁

 

「辺野古新基地建設は認められないとの民意は明らかだ。沖縄が示した民意は民意ではないのか。辺野古新基地建設を強行してよいと聞こえているのか」。立憲民主党の枝野幸男代表は10月29日の衆院本会議代表質問で、先の沖縄県知事選結果に触れ、安倍首相に質問した。

首相の答弁は大要こうだった。

「選挙の結果は真摯に受け止める。地方自治体の首長選挙の結果について政府の立場で見解を述べることは差し控えたい。普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならない。一日も早い全面返還を実現するため全力で取り組む。抑止力を維持しながら沖縄の皆様の心に寄り添い、基地負担の軽減に一つ一つ結果を出していく」

ストレートに答えていない。疑問だらけだ。
1、選挙結果を真摯に受け止めるがコメントしないとは矛盾ではないか。
2、抑止力を維持しながら県民の心に寄り添い、基地負担の軽減に結果を出すとはどういう意味か。
3、「辺野古新基地」自体の存在意義をどう考えているのか。

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