全国で「憲法」がどう報じられているか

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沖縄と縁が深い「ウルトラマン」シリーズの新作が昨日、公開された。同じ円谷プロが手掛けた特撮映画の代表作が「ゴジラ」だ。沖縄が日本から切り離されて間もない1954年に、〝水爆大怪獣映画〟として生まれた。そこでは防衛隊の名称で迎撃組織が描かれ、字幕では海上保安庁が表記されている。

 同じ年、現実社会では保安隊が自衛隊に衣替えし、80年代以降は劇中にも自衛隊が登場するようになった。そして最新作である「シン・ゴジラ」では、米国に援軍を依頼する話になっている。それはまさに、この間の日本における「防衛」体制の変遷そのものだ。戦い方も戦術核の使用も含め、まさに今日的状況を示唆するものだ。

 そうしたなかで、今年の憲法記念日の各紙社説は「平和」をテーマに掲げるものが多数だった。この憲法の中核的な理念と、在沖米軍の質的強化や先島諸島で急速に進む自衛隊配備が整合するものなのか、憲法改正をめぐる立ち位置を通じ考えてみよう。

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