石垣島自衛隊配備論点

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「3パターン」の概説

そのなかで、個別型Aは単に、地方自治法74条のなかの住民からの住民投票条例制定請求をそのまま確認するパターンです。

北海道帯広市などがその例ですが、これも当然ですが、地方自治法の準用ではなく、「法令に定めるところにより」等の確認となり、当然に地方自治法が「適用」されます。

例: 北海道帯広市 帯広市まちづくり基本条例 (住民投票)

 第 11条 市長は、市政の重要事項について、住民の意思を確認するため、必要に応じて住民投票を実施することができるものとし、その結果について尊重しなければならない。

2 住民投票を行う場合はその事案ごとに、必要な事項を規定した条例を別に定めるものとする。

3 市長及び市議会議員の選挙権を有する住民は、法令の定めるところにより、住民投票を規定した条 例の制定を市長に請求することができる。

次に、個別型Bは資格要件(例えば年齢)等を緩和するもので、具体的な実施は地方自治法を適用するものです。

東京都三鷹市などがその例ですが、これも地方自治法の準用ではなく「地方自治法の規定の例による」とされ、選挙管理委員会の事務(地方自治法74条5項)など、地方自治法が「適用」されることを前提として確認する記載です。

例: 東京都三鷹市 三鷹市自治基本条例 (住民投票)

 第35条 市内に住所を有する年齢満18歳以上の者で別に定めるものは、市の権限に属する市政の重要事項について、その総数の50分の1以上の者の連署をもって、条例案を添え、その代表者から市 長に対して住民投票の実施を請求することができる。

2 前項の条例案において、投票に付すべき事項、投票の手続、投票資格要件その他住民投票の実施 に関し必要な事項を定めるものとする。

3 市長は、第1項の請求を受理した日から 20日以内に市議会を招集し、意見を付けてこれを市議会 に付議し、その結果を同項の代表者に通知するとともに、これを公表しなければならない。

4 前3項に掲げるもののほか、第1項による住民投票の請求の処置等に関しては、地方自治法第 74 条第2項、第4項及び第6項から第8項まで、第 74条の2第1項から第6項まで並びに第74条の3第1 項から第3項までの規定の例による。

最後に、「常設型」ですが、住民投票制度の要件として、要件を満たしたとき、議会の議決を経ないで確実に実施できるように定めたものです。
これは個別に地方自治法に基づく「条例」の制定請求ではなく、単なる住民投票の請求となるため、その請求の仕方やその書式の様式などの詳細を定めなければなりません。

大阪府豊中市などは「常設型」の自治基本条例を定めていますが、「住民投票の実施に関する手続きその他必要な事項は、別に条例で定める。」として、別途、豊中市市民投票条例や同施行規則で、具体的な請求の仕方や書式の様式などの詳細を定めます。

 なお、いくら請求の仕方や書式の様式などの詳細を定めたとしても、署名の収集禁止期間(地方自治74条7項以下)、選挙管理委員会等への委任(地方自治法180条の2)、署名に関する罰則(地方自治法74条の4)や署名の証明・縦覧・争訟等(地方自治法74条の2)などは地方自治法の適用によらざるを得ません。
なぜなら、これらの自治基本条例の定めは、基本的には、地方自治法74条に基づく住民投票制度を自治基本条例に盛りこんだものだからです。

例: 大阪府豊中市 豊中市自治基本条例 (市民投票)

第28条 市に住所を有する満18歳以上の者(外国人を含む。第3項において同じ。)は、将来にわたって 市に重大な影響を及ぼすと考えられる事項に関し、その6分の1以上の者の連署をもって、市長に対 し市民投票の実施を請求することができる。

2 市長は、前項の請求があったときは、市民投票を実施しなければならない。

3 市民投票の投票権を有する者は、市に住所を有する満 18歳以上の者とする。

4 市長及び議会は、市民投票の結果を尊重しなければならない。

5 住民投票の実施に関する手続その他必要な事項は、別に条例で定める。

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