9月議会に向け、「遺骨土砂問題」意見書採択を各地で!

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防衛省・沖縄防衛局は、沖縄戦戦没者のご遺骨が染み込んだ沖縄県南部から採取した土砂を用いて辺野古新基地建設を強行する計画だ。コロナで訪沖出来ない今こそ、地元で沖縄からの問題提起に応えるべきだと考えた私は、「遺骨で基地を作るな」と国に求める意見書を上げる運動に取り組んでいる。

6月議会では茨木市・吹田市で採択が実現、現在は9月議会に向け、大阪府豊中市・枚方市・箕面市・高槻市・島本町・能勢町、及び京都府向日市などでのロビイングに取り組んでいる。

7月19日、遺骨収集ボランティア・具志堅隆松さんは意見書採択を求める要望書を全国の都道府県・市町村議会に発送された。さらに具志堅さんは8月14日~15日、靖国神社前でのハンストを断行された。一時は中止も検討されていたようだから、「戦没者に敬意を払う人たちに直接訴えたい」との思いが勝ったのだと思う。悪天候でのハンスト直後には、都内のホテルからChoose Life Projectのオンライン番組に出演され、各地での直接行動を呼び掛けられた。まさに「魂の叫び」だ。

熊野鉱山では7月に重機を用いた作業が行われ辺野古では行政不服審査法を濫用したサンゴ移植も強行された8月15日放送の社民党のオンライン番組に出演された南西諸島在住の方々が訴えられたように、自衛隊の「南西シフト」も深刻だ。沖縄に「やりたい放題」する国には、民主主義・立憲主義・法治主義への配慮など微塵もない。遺骨が染み込んだ土砂の採取も、この瞬間に始まるかも知れない。時々刻々悪化する沖縄の現状に対応した動きを、ヤマトでも作る必要がある。

9月議会に間に合うなら、至急地元の議員と連携し、意見書採択の動きを作って欲しい(それすら目標設定として悠長すぎるとの思いも拭えないが…)。「この問題が新基地建設の是非以前の人道上の問題だ」と強調し、沖縄県議会茨木市議会で全会一致採択されたのと同じ文面を使えば、他自治体での採択も可能なはずだ。

これまでの運動で、「沖縄の現状を変えるのは自分たちの責任だ」と考える市民が現地にいることが、意見書採択の必要条件だと実感した。衆院選を前に党本部からの圧力が強まっていることも影響してか、会派間調整は難しくなっている。「中央に忖度するなら再選させないぞ」と地方議員に迫る強い市民の声がない限り、具体的成果は得られない。各地域主導で運動を作って下さるとありがたい。

一方、茨木市民である私が茨木市以外での意見書採択運動に関わっていることから判るとおり、請願権は自分の住む市町村以外でも使える憲法上の権利だ。地元での運動が難しければ(憲法が定める地方自治に反するが、党本部に忖度せざるを得ないのか、最初から後ろ向きの会派がある場合も少なくないので)、近隣自治体へのアプローチを考えても良いし、都道府県議会での採択を目指すのも一手だ。特にリベラル傾向の都道府県であれば、地元選出の都道府県議会議員の方や各政党の県連の方に相談するのは有効だと思う。

意見書採択運動が難しくても、遺骨土砂問題や辺野古新基地建設に反対するオンライン署名に参加するだけでも力になれる。オンライン署名には、「遺骨土砂問題」に絞ったもの辺野古新基地建設反対のための国際的協力を目指すもの沖縄県知事の辺野古埋め立て不承認を支持するもの鶴岡市での意見書採択への支持を呼び掛けるものなどがある。全てスマホ等で数分で出来るので、今すぐ賛同・シェアして頂けると嬉しい。

9月議会の後には衆院選が来る。「人道上の問題」に関する意見書への姿勢を問えば、各党が人権・人の尊厳と国防・利権・党利党略のどちらを優先させるのかが暴ける。12月議会への配慮が必要だとの意見もあるが、採択を自己目的化し、沖縄の緊迫感とずれた運動を続けるのが良いとも思えない。9月議会での意見書採択にこだわるのも、選択肢の一つに入れても良いのではないだろうか。

意見書採択運動自体がメディア戦略にもなる。地方議会での意見書採択が地方紙や地域面の記事になれば、読者は「この問題が人道上の問題で、自分の地域でも取り組めるものだ」と認識出来る。「憲法が全国民に保障する請願権を行使すれば、一市民でも政治を変える力を持てる」との意識が広まれば、国民主権・地方自治は活性化され、「自分も請願できるんだ」と自信を持てる読者も増えるだろう。

意見書採択が全国化すれば、沖縄に関する問題を直接担当大臣に問い糾す記者も増えるかも知れない。実際6月議会の後、共同通信が意見書採択運動の広まりを報じ、全国の地方紙の他、ヤフーニュース等にも転載された。そうなれば国政への圧力は強められる。

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