総選挙で「左に寄り過ぎた」が意味することは?

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立憲・共産提携の「主と従」

 先日の総選挙(10月31日投開票)は、自民苦戦と立憲民主の議席増という大半の報道各社の予想が外れる形で、自民と立憲がともに微減、その分を日本維新の会が伸ばした形となった。その理由や背景についてはさまざまな分析がされている。

投票率が戦後3番目という低さの中、小選挙区における野党一本化の効果で接戦区が増えた一方、比例では立憲が大幅減となったことは、党としての魅力が今一つであったことを示している。実際、総選挙間際になっても同党の支持率は一桁台にとどまり、無党派層の取り込みも叶わなかった。

立憲が共産党と「限定的な閣外協力」に踏み切ったことの是非が焦点となっているが、そこばかりが注目されること自体、肝心の立憲民主党として、そもそもどのような政策を掲げて総選挙に臨んだのかが不明瞭だったことを示している。

世間から見ると、本来、「主従」で言えば「従」であるはずの共産党との協力関係が「主」であるかに見えていた。

「惨敗」というより「伸び悩み」

 もちろん、立憲も消費税減税といった公約を総選挙前に矢継ぎ早に打ち出したが、唐突感はぬぐえず、これも「消費税廃止」を掲げるれいわ新撰組の山本太郎氏への配慮から出たかに見えてしまった。日頃からの党としての情報発信や地方議会での地道な勢力拡大など、その辺りの「地力」の不足が接戦を制することができなかった要因なのだろう。

 とはいえ立憲は、前回、2017年の総選挙で、小池百合子氏率いる「希望の党」から排除された民進党の一部議員が結成し、大方の予想を裏切って野党第一党になったという出自である。その後も、代表である枝野幸男氏の「個人商店」「ベンチャー企業(政党)」と言われたように、規模の拡大に見合った組織政党としての実体がまだ道半ばであった。今回の議席減は「惨敗」というより「伸び悩み」と捉える方が適切だろう。

 日本維新の会は4倍増となったが、前々回、2014年の41議席を回復した形であり、微増となった国民民主とともに、現状ではさらに伸長して自公との間で政権交代を引き起こすといったイメージは描きづらい。

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