もう一つの「2・24」

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県民投票とウクライナ侵攻

2月1日、自民党憲法改正実現本部の下にある「憲法改正・国民運動委員会」は、憲法改悪のための住民運動を展開する「タスクフォース」を発足させた。そんな憲法改悪策謀に対抗するため、日本各地で市民主導の護憲運動を行うことが急務だ。沖縄では既に、「島々を再び戦場にさせない」をスローガンに掲げた「ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会」が発足したが、そうした動きの全国展開を目指したい。

私の地元・大阪では、カジノ・万博建設のための夢洲開発が深刻な問題となっている。夢洲は軟弱地盤や、コアジサシ等の絶滅危惧種が棲息する大阪湾の生物多様性の破壊、維新が圧倒的多数の大阪市議会における「IR住民投票条例案」否決など、辺野古新基地建設や自衛隊配備が一方的に進められる南西諸島各地と酷似した問題を抱える。医療崩壊を招きながら夢洲開発に税金を浪費する維新政治は、辺野古新基地建設や自衛隊の軍備拡大に国税を浪費する現政権と全く同じ罪を犯している。

2月20日、「カジノの是非は府民が決める 住民投票をもとめる会」スタート集会が開かれ、3月25日から住民投票請求の署名運動を始めることが宣言された。3年前には想像だにしなかったが、私も住民投票運動の担い手の一人となった。辺野古住民投票を毅然とやり遂げた沖縄の方々を先輩とし、その先例に学びながら、何とか維新の独裁政治に楔を打ちたい。

「見ようとしなければ視力を欠いているにひとしく、事実に打ちのめされる前に危険を知覚することは至難であり、そして期待をかけるということは、かける者じたいがためされることだ」

むのたけじ氏の『たいまつ十六年』の「まえがき」に、そう書かれている。

私は「見ようとしなければ見えないもの」に目を向け、「事実に打ちのめされる前に危険を知覚」し、平和主義に「期待をかける」ことの出来る人でありたい。だからこそ、ロシアのウクライナ侵攻で世論が染め上げられた昨日が、辺野古県民投票3年の「記念日」でもあったことを忘れたくない。

沖縄から投げられたボールをどう受け止め、その後どう応えるべきか? 今日からまた考え、行動し続けたい。

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