名護市長選挙、それぞれの言葉【上】

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沖縄平和運動センター 山城博治議長「もしかしたら・・」

 

稲嶺陣営の応援に入っていた沖縄平和運動センターの山城博治議長は、落選の予感を口にした。

Q今回の選挙どうですか?

「全体としての雰囲気は、少し熱を感じないですね」

Qどういう風にですか?

「4年前というと、私たちもそうですが必死になって稲嶺、稲嶺、ものすごいコールで」

Q市民もという事ですね?

「そうそう。地響きがするぐらいの選挙戦を展開したもんですから。今回は非常にいたって静かというか。警察の力の入れようも違いますね。沖縄でいう選挙戦ではポスター貼ったりのぼりをたてたりしますけど、全然させない」

Qそれにしても、熱気がないというのはどういうことですか? どこかで皆、辺野古移設をもう止められないと、あきらめてる?

「そういうことではないと思うんですけど、向こうが静かに深く潜行している」

Q自民党が?

「はい。もう辺野古の話もしませんし、ただ政府の振興予算しか言いませんね」

 

山城さんは、自民党は若者をターゲットにする選挙戦に転じていると感じていた。さらに公明党の動きへの危機感を口にした。

 

Q正直、危機感はありますか?

「私たちの方が必死ですよ。もしかしたら…という感じもします」

もしかしたら敗れるかもしれない、という不安なのだろう。不屈のイメージがある山城さんのこの言葉は、私に強い印象を残した。

「というのは、公明党さんが向うへ行きましたからね」と山城さんは続けた。「それだけでも大きな基礎票2000とも言われている皆さんが丸ごと向こうに行くという事は票差としては4000票という差になりますからね。来たものが出ていってしまうというのはね。だからこれは大きいですよ」

Q厳しいなという感じ、もしかしたら…。

「厳しいなと」

 

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