五感で感じ取っている「沖縄」
2月24日、辺野古新基地建設の為の埋め立てに賛成か反対か、民意を示す県民投票が行われる。
綺麗な海を埋め立てる弊害や矛盾を沢山の識者やジャーナリスト、団体、メディアが報じる。
難しい専門用語を色んな角度から解説し、どんどん色を重ねて現実を突きつける。
若者がハンガーストライキし、2択から3択になり不参加を示していた市がギリギリで参加表明をした。
市民県民の声を上げる権利が、危うく一部の政治の為に握り潰されそうになった。
ハンガーストライキしていた元山仁士郎君を見て、
「何でご飯食べないの?ここで寝るの?かわいそうだね、寒いのに。」
と励ましに行った宜野湾市役所前で不思議そうに見ながら聞いた娘。
1人の大人として彼にここまでさせてしまった罪悪感に苛まれ、答えを発するのが痛くて言葉をのみ込んだ。
今回は伝えたい事が沢山ある中で、6歳の娘の眼差しを追ってみた。
この世に誕生してたった6年の彼女が、五感で感じ取っている「沖縄」を、活字を通して皆さんに見て欲しかった。
ギュッと絵本を握る手を見た時、もしかしたら同じ事をする子どもがいるかもしれない。
基地があるが故の日常の、ほんの小さな行動。
でも基地が無かったら?
新基地も建設されずそこに暮らす住民も、私や娘の毎日の一部は今と全く違うものになる。
新基地に反対する、あの辺野古ゲート前のあの道を隔てた、こちらと向こう側はどこにでもあるただの道路になるはず。
娘が見ている世界は、彼女が大人になる頃に同じものではなく、「あの時ママと見たのとは違うね。」と言いたい。
ただの一母親だが、娘に胸を張って守るべき事は貫き通したい。
南の島の沖縄の人々は、ずっと闘ってきたのだから。