安倍政権の「幕引き」と沖縄【下】

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自公が異例のテコ入れをする佐喜真淳候補、翁長知事の遺志を継ぎ、「オール沖縄」を標榜する玉城デニー候補。だが、どちらの候補が勝っても、普天間・辺野古をめぐるこれまでの政府側の強硬策は見直しを迫られるのではないか。そのとき安倍首相は・・・。

 

県知事選挙でどちらが勝っても・・・

 

折しも9月30日に翁長後継を選ぶ沖縄県知事選挙が実施される。官房長官は危機対応の要として東京を離れないというのが歴代政権での慣行であるが、菅氏はこれを顧みず、再三にわたって選挙応援のために沖縄入りしている。それ自体が問題のはずだが、それだけ同氏も必死なのであろう。

とはいえ、仮に政権側が推す佐喜真淳氏が当選したとしても、各種世論調査によれば県民の7割前後は辺野古新基地に反対である。政権側の強硬策を丸呑みするようでは、佐喜真氏も知事としてもたないのではないか。また、同氏を推薦し、支持母体の創価学会ともどもひときわ熱心に選挙運動をしている公明党だが、公明党県本部は「県外移設」を維持したままという事情がある。安倍政権も、政敵と化した翁長知事相手だったので問答無用の強硬姿勢をとってきたが、佐喜真氏が知事となれば、何らかの対応が必要になるのではないだろうか。

逆に玉城デニー氏が当選となれば、国政レベルでも安倍政権への打撃は甚大である。求心力の衰えが加速する中で、辺野古新基地だけは強引に推進という異様さがどこまで維持できるだろうか。また、当面は無理に工事を進めても、いずれ設計変更に伴う知事の承認は不可避で、工事が行き詰まる可能性は高い。そもそも地元の知事と全面対立しながら工事を進めていることが異常なのである。

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