執筆者 平良好利 中京大学准教授 1972年沖縄県生まれ。法政大学大学院社会科学研究科博士課程修了。博士(政治学)。獨協大学地域総合研究所特任助手を経て、中京大学総合政策学部准教授。専門は「日本政治外交史」「沖縄現代史」。主著に『戦後沖縄と米軍基地』、編著書に『対話 沖縄の戦後』など。 平良好利の記事一覧 政治 社会 経済 『戦後沖縄の政治と社会』―復帰50年を考える視座として *本稿は『戦後沖縄の政治と社会』の執筆陣7名で分担執筆したが、編集上の都合により、執筆者を代表として平良の名前のみを記載している。 『戦後沖縄の政治と社会』を刊行 今年は沖縄の日本復帰50年という節目の年である。アメリカ […] 平良好利 2022.04.08 基地 政治 社会 日米地位協定はなぜ改定されないのか 回路をこじ開けたトランプ大統領 前回の論考(「基地問題を考える回路を取り戻す」https://okiron.net/archives/1393)で私は、「日米安保条約」が「日米同盟」の中核にあるという考えが2000年代に […] 平良好利 2019.10.31 基地 政治 社会 基地問題を考える回路を取り戻す かつて私は、本土と沖縄は政治空間そのものが異なっており、例えば日米関係の側面からみれば、一方の本土は「日米同盟論」がリアルでそれにフィットした政治空間にあり、もう一方の沖縄は「対米従属論」がリアルでそれにフィットした政治 […] 平良好利 2019.06.21 基地 政治 社会 沖縄県民投票を生かす道は なぜ沖縄の民意に関係なく進めることができるのかー。 昨年(2018年)の沖縄県知事選挙と同様に、今回の県民投票もその結果がどうであれ、辺野古移設を推し進めるというのが安倍政権の姿勢である。そうした姿勢をとり続けることがで […] 平良好利 2019.03.08 基地 政治 社会 基地問題解決の方向性を考える 沖縄の過重な基地負担は、突き詰めれば戦後日本の「国のかたち」そのものにかかわる問題であり、その過重負担の問題に戦後日本の矛盾が凝縮的に詰まっている、というのがこれまでの私の議論であった。[……] 平良好利 2019.02.02 基地 政治 社会 玉城デニー新知事誕生~「翁長路線」のアップデート 新たな次元へ 今回の知事選挙は自民、公明、維新が総力を挙げて支援した佐喜真淳氏と「オール沖縄」陣営が推した玉城デニー氏の事実上の一騎打ちであったが、結果は8万票余りの大差をつけて玉城氏が当選した。選挙の最大 […] 平良好利 2018.10.08 基地 政治 社会 翁長雄志が真に対決したものは 戦後日本の「国のかたち」と対決 8月8日に死去した翁長雄志の歴史的評価はこれからであろうが、少なくとも彼が歴代沖縄県知事のなかで最も激しく政府と対決した知事であったことは間違いない。翁長雄志が闘った相手は、 […] 平良好利 2018.08.18 基地 政治 社会 なぜ米軍基地の国外移転は進まないのか 今回の論考ではこれまでの議論を踏まえた上で、なぜこれだけ広大な米軍基地がいまも沖縄に存在しているのか、という素朴な疑問を考えてみたい。[…] 平良好利 2018.06.07 基地 政治 社会 沖縄をめぐる問題はどのような条件下にあれば動き出すか 前回の論考で私は、「かつては存在した本土と沖縄における強固な政党間連携も、また同じ日本国民としての共感や連帯も、いまでは弱々しいものになっている」と指摘した。[…] 平良好利 2018.04.16 基地 政治 社会 沖縄と本土を新たに結びつけるものは 今回のテーマは、戦後70年におよぶ沖縄と本土の関係を振り返ってみて、その両者を政治的に結びつけたものは一体何だったのか、という問題である。[…] 平良好利 2018.02.14 基地 政治 社会 「沖縄の問題」ではなく「日本全体の問題」として考える 私は昨年あたりから「政治空間」という言葉をよく使い、本土と沖縄の溝を説明している。簡単に言えば、本土においては冷戦終結後に保革のイデオロギー的対立が終焉し、[…] 平良好利 2017.12.17